宮城県の地域密着型子育て情報誌作りから始まった地域メディア作りの活動は、今も変わらず、「お母さんたちがお母さんたちのために、自分たちで作り、発信していくこと」にこだわり続けています。
当事者として関わり始めた子育て支援の活動も、子どもの年齢があがれば、関わる立場や想いが変わってくることもあるとは思いますが、それでも、当事者である今のお母さん、お父さんの気持ちを理解して、尊重して、たとえ励ますために使う「過ぎてしまえばたいしたことないよ」という言葉も、実は「今、現在が大変な」人たちにとってはココロを傷つけてしまうことがあるんだということなども、いつも忘れないようにしてきました。
この想いは、子どもたちへの関わりの中でも同様です。
大人として伝えるべきことも沢山ありますが、それと同じくらい、子どもの視点を失わず、本来の子どもらしさ、その子らしさを引き出すためのお手伝いができるような情報発信を心がけています。
今回の震災で私たちが感じたことは、エリアの広いメディアは、当事者にはほとんど役立つ情報をくれなかったということです。 地域コミュニティのない中で、親たちは右往左往するしかありませんでした。子どもたちを守るために必要な地域の情報を集め、動くということをそもそもできずに、与えられたものにだけ頼るしかないお母さん、お父さんたちがあちこちで見受けられました。
地域のコミュニティが少ない今、情報誌作りを通じて、子どもたちを育む大人たちのコミュニティ作りが本当に必要であると考えています。そして、そういった情報誌をその地域の方々と一緒に作っていくことも大切にしていきたいと思っています。